経営者クラブ『つむぎ会』では、6月29日(水)の12:00〜18:30に豪華ゲストをお招きして、経営者限定ライブセミナーを開催いたします。
今回はそのスペシャルゲストとしてご登壇いただく、株式会社T’sインベストメントの竹之内 教博(たけのうち ゆきひろ)さまにセミナーに際してのインタビューを行いました。
「りらくる」を創業され、7年間で600店舗という凄まじいスピード展開を成功させた竹之内さまの考え方や経営哲学、また多くの中小企業の悩みの種である人材の教育に関するお考えなどについて、一般社団法人企業共創支援機構 理事の林 周平(はやし しゅうへい)がお伺いしてきました。
経営者限定ライブセミナーに参加される前にぜひ、ご一読ください。
竹之内 教博 – Yukihiro Takenouchi –
株式会社T’sインベストメント 会長
大阪府出身。株式会社りらくが運営する「りらくる」というリラクゼーション事業の創業者。約7年で600店舗(すべて直営)まで拡大し、ファンドに約270億円で売却。(現在も10%の株主) 。
現在は大阪と東京を往復する日々。20代は美容師、30代は「りらくる」を創業し大躍進させた起業家、40代はビジネスプロデューサーとして若手経営者たちとその先のビジネスを育てる日々。年代によって活躍するフェイズをどんどんレベルアップさせてきた稀有な経営者。
現在は投資家兼ビジネスプロデューサー、マニュアルクラウド管理アプリ「Silulu」の開発販売、クラブ(大阪ジラフ)の運営や経営コンサル事業など20以上の事業をおこなっている。
本インタビューは動画でもご覧いただけます。
竹之内 教博さまの自己紹介・事業紹介
林:まず初めに、自己紹介をお願いできますでしょうか。
竹之内:株式会社りらくるの創業者の竹之内です。
『りらくる』の創業から、7年で全国600店舗まで拡大させ、売却。今現在は、20個以上の事業を起業し、ほぼ黒字化することに成功しております。よろしくお願いします。
7年間で「りらくる」を600店舗までスピード展開できた理由とは?
林:竹之内さまの著書『無名の男がたった7年で270億円手に入れた物語』の中でも、7年間で600店舗という、ものすごいスピードで展開されたお話が色々なノウハウとともに書かれていた訳ですが、7年間でなぜ600店舗も展開することができたんでしょうか?
竹之内:基本的には『仕組み化経営』です。自動的に増えていく仕組みを作ったので、僕は20店舗目以降は、ほぼ何もしてないという状況なんですよね。
当時は、とにかくスピードが重要で、ライバル企業との椅子取りゲームみたいな状況になってしまっていたので、その地域にできるだけ早く出して、埋め尽くしていく、というのが僕たちの目的でした。
そのスピード感だけは僕が管理をしてますが、基本的に出店に関しては、どこに出てるのか僕もわからないぐらい自動的にやれるような仕組みを作った、というのが7年で600店舗を展開できたポイントだと思います。
1ヶ月に10店舗、多いときには1ヶ月で15店舗ぐらい出店しましたね。
林:1ヶ月で10〜15店舗出店というスピード感だったら、店舗を見に行かずに開業するなんてこともあったんですか。
竹之内:GoogleMapで見れば、どういう立地かがなんとなく分かるようになっていたんで、僕自身が見に行くことはほぼなかったんですが、さすがに誰も見に行かずに開業することはなかったですね。
『仕組み化経営』とは?その本質と捉え方
林:「仕組み化経営」と先ほどおっしゃっていたのですが、竹之内さんは「仕組み化経営」をどのように捉えていらっしゃいますか。
竹之内:『仕組み化経営』と、僕はよく言っているんですが、要するに「属人的な部分を解消する」というのがポイントなんですよね。
人に頼ってる部分、その人の特殊な能力に頼っている部分というのが、必ず事業ではあるんです。
誰でも出来るようなことに落とし込んでいなくて、その人を
例えば、僕が「事業をやっていく中での悩みって何ですか?」と聞くと、「人材の教育」という風に回答される方がほとんどです。
人材の教育で悩んでいるという事は、「おそらく仕組みができてないんだろうな」ということだと僕は思うんです。
要するに、「職人技のような難しい技術を教えないと授業が回らないような状況を作ってしまってる」という部分が、どんなビジネスにもあるんですが、それを全て排除するというのが僕の『仕組み化経営』なんです。
林:私も竹之内社長の著書の『8割で我慢して、経営者が、なるべく現場にも出ずに回るようにしましょう』と言う話がすごく心に残っています。それを1店舗目から意識されてというのが素晴らしいなと思って拝読しておりました。
竹之内:そうですね。100%を目指す方が多いんですよね。
『8割ぐらいでいい』というのは、言葉のあやなんですが、要するに、「完璧を求めるんじゃなくて、普通の人は8割ぐらいしかできないんだよ」と言う事です。経営者の方って得てして、優れてる方が多いんですよね。
それに自分で気づいていなくて、「誰でも出来るはずだ」とか、「なぜお前は出来ないんだ」と思ってる人が、すごく多いんですよね。
もし、全員が出来るんだったら、全員経営者になれますし、全員出来ちゃうと、経営者の方が高い給料や報酬を取ることが出来ないという事になります。
「5割〜7割ぐらいのレベルの人たちをいかに仕組みの中に組み込んで使えるか」という事がすごく大事なんですよ。
『仕組み化経営』を自社に取り入れるためには、まずお客様のニーズを的確に捉えることが重要
林:この記事を見られている方の多くは中小企業の経営者だと思うのですが、中小企業の経営者が「『仕組み化経営』を自社に取り入れたい、しかし、なかなかそれができない」という様なご相談もあるかと思います。それは、どういったことが原因だったり、どういう心構えをすれば『仕組み化経営』を取り入れていくことが可能になるものなんでしょうか?
竹之内:建築やリフォームなど、職人技を覚えたり、身に付けないとダメな仕事ってありますよね。職人業の方からたまにそういった相談をいただくことがあります。
「りらくる」もマッサージをするという職人業なんです。
一時期、プロのマッサージ師の方に「1〜2ヶ月は技術を教えないと駄目。それは当たり前の事だ」みたいなこと言われたんですが、「りらくる」の場合は、ある程度教えたら、2週間以内に技術が仕上がるんですよね。
僕自体は、3日で技術を覚えてしまったんですよ。
要するに、「お客さんが求めている技術」と、「自分たちが極めたいと思ってる技術」に大体、乖離があるんですよね。
「そんな高い技術を求めてない」という事がほとんどなので、その辺りをちゃんと割り切って、素人から教えるカリキュラムを組めるかどうかが重要です。
僕自身、建築やリフォーム業などに詳しくないので、深いところまではお話できないんですが、『仕組み化経営』を取り入れたくても出来ない原因の1つとして、「お客様のニーズを捉えきれてない」という事はあるかなと思いますね。
林:「お客様のニーズから逆算する」という事が出来ていないというのが、大きな原因や障壁になってしまっている可能性があるという事なんですね。
竹之内:そうですね。「りらくる」の場合は、本当にそんなに技術の習得が難しくなかったので、「僕が3日で出来るから、普通の人だったら1〜2週間で出来るかな」と思って、その教え方をマニュアル化したという感じなんです。
誰でも自発的に動ける人材になる「マインドの仕組み化」とは?
林:「りらくる」が、フランチャイズではなく、業務委託・直営で600店舗まで、展開されたというのが凄く印象に残っているんですが、なぜフランチャイズではなく、業務委託・直営で展開されたんでしょうか?
竹之内:直営の方が儲かるから、というのがまず一つの理由です。
「りらくる」だと1店舗あたりの利益が平均5〜60万円なんですよ。
なので、フランチャイズにしちゃうと、オーナーの取り分が3〜40万程度になってしまうので、おそらくビジネスとしてフランチャイズは成り立たないなと思いました。
また、業務委託で展開した理由というのは、完全な歩合給でできるからです。例えば、売り上げがゼロのときは、給料はゼロな訳なんです。
なので、やっぱり現場レベルで「頑張ろう」という気持ちが湧いたり、「集客も一生懸命やろう」という気持ちになるんですよね。そういった面も、一応「心理的な仕組み化」の1つではあります。実は、「業務委託にする」って言うと、業務委託された側は、「プレッシャーで頑張る」という感じなんです。
業務委託ではなく、企業の社員として雇っている場合であっても「社員に対してどうやったらそういったマインド(気持ち)の仕組み化ができるのか、やる気になるのか」という「マインドの仕組み化」というのが、方法としてあるんです。
この「マインドの仕組み化」というのも、6月29日の講演会でお話するんですが、これは、どんな業種でも使えるのが特徴です。
社員たちが自己発生的に、自分のやらなければならないことを見つけ出したり、もっと売上をあげるためにどうしたらいいだろう、と考え自ら動くというマインドがどんな人でも身に付く仕組み化の方法があるので、そういった部分も、今度の講演会では話そうかなと思ってます。
林:人材の教育には多くの中小企業の経営者が困っていますので、そういったお話が聞ける当日を楽しみにしております。
今現在まで何十社とコンサルをやってきていて、現在もやっているんですが、『仕組み化』の話をして、取り入れた企業は全部売上があがってるんですよね。なので、ぜひ、そういったお話しをしようかな、と思っています。
最初は自分(出来る人)が入って『仕組み化』をし切ってから手放すのが成功の秘訣!
林:竹之内社長が、ビジネスを成功させるために大事にしていることは何ですか。
竹之内:まず、最初は自分がしっかり入るという事です。
今現在やっている20個以上の事業のほとんどが、0から立ち上げたものですが、最初は自分、つまり一番できる人が入るんですね。
「任せる」という事を、すごく初期の段階からやってしまう方が多いんですが、実際には、「任せる」というのは一番最後で、『仕組み化』を全部自分の中で作り終えた後に、人に任せていかないと駄目なんですよね。
例えば、僕が今やっている飲食店とかの例であれば、最初はレジにも立ちますし、何かを作ったりも自分で経験しました。その上で、何か効率が悪い部分や、「もうちょっとこうしたら上手くいくんじゃないか」という部分を出していきます。こういった部分というのは大体、経営者しか発想できないんですよ。
なので、それを全部洗い出してから、「こうやったらもっと効率よくなるな」「仕入れ先こうやって変えてみよう」「シフトの調整もうちょっとこうした方がいいな」と、自分で仕組み化をしていくんですよね。
そこから人に渡さないと、渡した人から「これはできません」と言われた時に、本当に出来ないのか、出来るのかどうかが自分で分からなくなってしまうんです。
なので、そういった所を僕は重視して、最初は自分が入る。最終的には手放す、という『仕組み化』を考えています。
経営者が一番やってはいけないのが、投資という名のギャンブル!
林:逆にビジネスをする上でやってはいけないことについてはどうお考えでしょうか。
竹之内:ビジネスをする上でやってはいけないことは沢山ありすぎるんですが、一番はギャンブルですね。
まず、「投資」という名のギャンブルをしてしまう方が多いんですよ。
例えば、僕は、お金掛けるときはめちゃくちゃかけます。
「りらくる」の場合も、月に15店舗という事は、毎月1億5,000万円〜2億円、求人費だけでも、年間に1〜2億円を投資していました。
これに関しては、全て9割ぐらいの確率でお金を産むであろうと、いうものに投資をしている訳なんですよ。
ほとんどの方が、10%ぐらいの確率しか成功する確率が無いのに、結構なお金を投資してるんですよ。
なので、ギャンブルと投資をする事は全然違う、という事を経営者として分かっておかないとダメだと思います。
例えば、無駄な求人にお金をかけていたり、「多分いけるだろう」みたいなものにお金をかけたりする人が多いんです。
大きい金額ではなく、実験ぐらいの額だったらいいんですが、スモールスタートという実験をせずに、一気に大きなお金かけて「絶対当たる」と思ってやるギャンブラーが多いので、それはビジネスをする上では一番やっては駄目な事だと思いますね。
林:竹之内さんは、何かそういったギャンブルをしてしまった経験はあるんでしょうか。
竹之内:無いことはないですね。
そういう痛い目にあった経験はあるんですが、最近だと、それこそ僕が事業を立ち上げて成功する確率っていうのが大体8〜9割ぐらいです。
なので、そういう意味では僕はギャンブルではないとも思っています。
林:ありがとうございます。勉強になる、為になるお話を沢山お伺いしましたが、続きは6月29日の「経営者ライブセミナー」にて、50分かけてお伺いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
竹之内:そうですね。YouTubeでは話さないような事を、できるだけ講演会では話そうと思っていますので、よろしくお願いします。
林:それでは、みなさま、当日の「経営者限定ライブセミナー」をお楽しみに!
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